マイホームを木造で建てる際に、忘れてはならない重要な要素のひとつが「断熱材」です。断熱材は住宅の快適性、省エネ性能、耐久性に大きく影響します。
しかし、断熱材にはさまざまな種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
この記事では、木造住宅でよく使われる断熱材の種類とその特徴を解説します。家づくりを検討している方が後悔しない選択をするための参考にしてください。

断熱材の役割とは?
断熱材とは、外気の暑さや寒さを住宅内部に伝えにくくする建材です。屋根・壁・床に施工することで、夏は涼しく、冬は暖かい快適な室内環境を実現します。
また、断熱性能の高さは冷暖房の効率にも関わり、光熱費の削減や省エネ性の向上にもつながります。加えて、結露やカビの発生を抑えるという衛生面の効果もあります。
代表的な断熱材の種類と特徴

1. グラスウール
特徴:ガラス繊維を綿状に加工した断熱材で、日本の住宅で最も広く使われています。
- メリット:価格が安価、施工実績が多く安心、燃えにくい
- デメリット:湿気に弱く、断熱性能が劣化しやすい。施工不良が起こると断熱効果が落ちる
2. ロックウール
特徴:玄武岩などの鉱物を高温で溶かして繊維状にしたもの。
- メリット:防音性・耐火性に優れ、吸音材としても利用可能
- デメリット:グラスウール同様に湿気に注意が必要
3. 発泡ウレタン(吹付けタイプ)
特徴:現場で直接壁などに吹き付けて施工するタイプの断熱材。(我が家はこれにした)
- メリット:隙間なく施工でき、気密性・断熱性が非常に高い 湿気などでへたりにくい
- デメリット:価格が高め、改修や解体時に撤去しづらい
4. ポリスチレンフォーム(EPS・XPS)
特徴:発泡スチロールのようなボード状の断熱材。主に床や外壁で使用される。
- メリット:耐水性に優れ、施工しやすい
- デメリット:高温で変形しやすく、火災時の安全性は注意が必要
5. セルロースファイバー
特徴:新聞紙などの古紙を再利用した自然素材系断熱材。
- メリット:調湿性能があり、防音性も高い。エコな素材である
- デメリット:価格がやや高め、施工には専門技術が必要
6. 羊毛(ウール)断熱材
特徴:天然の羊毛を使った断熱材。自然素材志向の人に人気。
- メリット:吸湿性・調湿性が高く、防虫処理を施せば長寿命
- デメリット:高価格帯で、手に入りにくい
断熱材選びで重要なポイント
- 地域の気候に合った性能:寒冷地では断熱性能の高い素材を、温暖地では調湿性を重視するのも手。
- 気密性とのバランス:断熱と気密はセット。隙間をなくすことで性能が発揮される。
- 将来的なメンテナンス性:取り替えやすさも考慮。リフォームしやすい素材を選ぶのも選択肢。
- 予算とのバランス:性能だけでなくコストも重要。総合的に比較することが大切。
まとめ
木造住宅の断熱材には多くの種類があり、それぞれに特性や価格、施工方法が異なります。選択を誤ると快適性や省エネ性能に大きな差が出るため、自分たちのライフスタイルや地域特性に合った断熱材を選ぶことが大切です。
家の性能に大きくかかわるので、施工時には隙間なく施工しているか、現地で確認するか、写真を撮っておいてもらいましょう!!
家づくりは一生に一度の大きな買い物。断熱材の知識を深めて、後悔のないマイホームを実現しましょう。